「博報賞」
過去受賞者の活動紹介

第54回「博報賞」奨励賞受賞
[岡山県]朝川 真行(岡山中学校・岡山高等学校 教諭)

ロボット開発と小麦栽培研究による知的好奇心を育むSTEAM教育実践
独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動領域

 中学生・高校生の理科離れが日本で大きな課題となる中、朝川教諭は、生徒たちが科学に関する興味や関心を育めるよう、ワクワクするような真正の科学的活動を準備し、領域横断的な探究学習を展開してきた。
 大きな活動の柱は3つある。一つ目は、中学校の総合的な学習の時間を利用して行った、「プログラミングで動くロボットの開発」の授業である。中学1年で「河川の堤防が決壊直後に被害を最小限にするロボットを作製しよう」、中学2年で「医療に役立つロボットを開発しよう」というテーマのもと、4人25チームで設計から開発まで担ってロボットを製作した。
 二つ目は、同じく総合的な学習の時間で行った「小麦栽培研究」の授業である。高収量・高品質な栽培条件を調べるため、光(LED8色)、肥料、酸性度、土と、栽培条件の異なる24チームに分けて研究を行った。種をまいて収穫した後、脱穀し、タンパク質量を量り、分析した結果をまとめて発表を行った。
 三つ目は、放課後に集まった有志6名による、本物の水害ロボットの製作である。中学1年では授業と同じ「河川の堤防が決壊直後に被害を最小限にするロボット」を、中学2年で「自宅を床上浸水から守るロボット」を完成させ、各所で発表を行い注目を集めた。

「医療に役立つロボット」成果発表会
「医療に役立つロボット」成果発表会
「小麦栽培研究」観察の様子
「小麦栽培研究」観察の様子


※記載の所属・役職は、受賞当時のものです。



博報賞とは

「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など

その他の活動報告