第54回「博報賞」功労賞受賞
[山口県]下関市立夢が丘中学校
夢に向かってたくましく生きる生徒の育成 〜「夢ボラ」を通して〜
日本文化・ふるさと共創教育領域
夢が丘中学校ふるさと応援活動、通称「夢ボラ」は、2005年4月頃から始まった。当初は子どもたちの「ボランティア」を手段として地域住民との触れ合いの場であった。それから18年が経過、「夢ボラ」は具体的に以下のような活動を通して、たくましく生きる生徒への変化をもたらした。教師主導であったボランティア活動が、「交通安全マスコットづくり」や「アサギマダラ蝶査隊」など45種類に及ぶ生徒のアイデアを取り入れたものになってきた。「ボランティア通帳」を用いて、めあてを振り返り、次のボランティアへの計画を立てた。一人当たり年間約5時間、総時間は1200時間程度となる。その1時間ごとは、地域の方に指導者となって来校してもらったり、3つの校区の活動に生徒自身が参加したりして成立するものである。
継続的に地域の多様なボランティア活動に参加することで、生徒はいくつもの変容が見られた。例えば、自分たちが必要とされているという自己有用感を得て、積極的に取り組む活動が増えた。また自分が生まれ育った地域のよさを再確認し、地域を誇らしく思うようになった。生徒の願いが、校内の地域学校共同活動推進員のバックアップを強力なものとしている。
博報賞とは
「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など