「博報賞」
過去受賞者の活動紹介

第54回「博報賞」功労賞受賞
[新潟県]特定非営利活動法人 五泉トゲソの会

トゲソと水のESDで市内児童8,000人が笑顔で学ぶ
日本文化・ふるさと共創教育領域

 五泉トゲソの会は、地域に希少淡水魚イバラトミヨ、通称トゲソが生息していることから、1997年に設立され、観察会・保護活動、自然環境の保全、環境教育等を行っている。24年間で五泉市内小学校7校の8000名に対し、ESD教育としてトゲソの生態や保護についての学習を提供し、市民、他県民も含む中学生以上を合わせると対象者は一万人以上になる。支援回数450回、支援スタッフの数は 1100名にのぼっている。
 学校教育には4年生の総合学習に5段階のモデルプランを提供している。導入、現地見学、水の学習、実験、発表の5段階である。市内の2小学校にビオトープをつくり、トゲソの生息が観察されている。24年間の活動の中で、祖父母や父母に学習の内容が伝わり、家族がトゲソを知るようになり、希少種のトゲソの知名度があがっている。また、兄姉から小学4年になった弟妹にトゲソ学習のことが伝わっている。トゲソの学習をした卒業生が社会人となり生息調査活動に参加したり、高校生が新潟県高校文化祭でトゲソの研究発表をし、全国大会の代表になったりと24年間の成果が着実に表れている。
 イバラトミヨ類は福井県、石川県、山形県にも生息しており、「湧水保全フォーラム」を開催して他地域と学習の成果の交流を行っている。

生息地トゲソの里の学習
生息地トゲソの里の学習
トゲソやザリガニになってみよう
トゲソやザリガニになってみよう

博報賞とは

「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など

その他の活動報告