「博報賞」
過去受賞者の活動紹介

第54回「博報賞」奨励賞受賞
[石川県]福田 晃(金沢大学附属小学校 教諭)※コロナ禍における活動

子どもたちが切り拓いた新たな国際交流 〜学校を起点につながり、深まる絆〜
独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動領域

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、東京オリンピック・パラリンピックが延期されたことから、「コロナ禍における国際交流」をテーマにして取り組んだ。金沢市役所スポーツオリンピック関連事業推進室と連携し、金沢で合宿する予定だったフランス競泳選手を励ますことについて、子どものアイデアや意見を尊重しながら、興味関心に基づいて活動を3つのフェーズに分けて展開した。フェーズ1では、大会延期で落ち込む選手を励ますために、手づくりうちわを送ったことをきっかけにして、メッセージ動画で交流した。フェーズ2では、大会実施時でも宿舎から外出できない選手を応援し仲良くなるために、百人一首などの文化体験を動画で伝えた。選手が帰国した後も、選手とのオンライン交流を続け、企業や行政機関と連携しながらオンライン上のオリンピック競技ゲームで交流した。フェーズ3では、フェーズ1・2での間接的な交流の経験を活かして、直接交流の機会を最大限に活かすために、世界水泳選手権おもてなし検討会議でさまざまなアイデアを創出した。
 本実践では、継続的に選手と関わることで、地域の行政機関などと子どもの興味・関心や学習の過程を共有し連携した。このことによって、子どもの主体性を尊重したり交流活動の多様性を活かしたりする学習活動となった。

2020年度フランス選手たちに向けうちわを送る児童
2020年度フランス選手たちに向けうちわを送る児童
2021年度フランス選手たちとゲーム交流を行う児童
2021年度フランス選手たちとゲーム交流を行う児童


※記載の所属・役職は、受賞当時のものです。



博報賞とは

「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など

その他の活動報告