「博報賞」
過去受賞者の活動紹介

第55回「博報賞」奨励賞受賞
[神奈川県]手塚 裕美子(横浜市立本町小学校 教諭)

本物の「ひと」「こと」「もの」に触れた体験活動 ~キラにこ3組大道芸~
独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動領域

 地域で昔から親しまれている「野毛大道芸」に、子どもが興味・関心をもって調べたり実際に取り組んだりしたことにより、地域で大道芸を披露して観客に楽しんで笑顔になってほしいという課題を設定しました。その課題解決に向けた大道芸を披露できるように、探究的な学習の過程を連続的・発展的に繰り返した学習活動を1年間通して取り組んでいます。
 子ども一人ひとりが大道芸を練習するとともに、学級全体で他学年他学級の子どもに練習した成果を発表し、その感想を基に自分たちの大道芸の改善策を考えていくことを繰り返しました。はじめに、日頃の学校生活で関わりが深い5年生の感想を「芸や技」「表情」「見ている人」「その他」の視点で整理・分析し、特に大道芸をしているときの「表情」に対して課題意識を高めました。このことにより、大道芸を披露するために必要な「表情」が改善するように、見通しをもって練習し、その成果や課題を振り返り、練習に活かすことを繰り返しました。次に、同じ学年の3年生、最後に6年生の感想を基に、改善状況を明らかにして再び練習に取り組み、大道芸をしているときの「表情」を克服しました。そして、いよいよ地域で大道芸を披露し、保護者や地域の方から、たくさんの称賛をもらい達成感や充実感を味わいました。
 また、本物のひと、こと、ものとの出会いが体験活動を充実させ、学びを深めることから、大道芸のプロの方と効果的に関われるように指導上の工夫をした実践です。

各グループの芸や技を見合い、課題を出し合う
各グループの芸や技を見合い、課題を出し合う
お客さんの目線になってプロのショーを見る
お客さんの目線になってプロのショーを見る

※記載の所属・役職は、受賞当時のものです。

博報賞とは

「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など

現在、第56回「博報賞」の応募を受付中です!(応募受付期間:2025年4月1日~6月25日 ※財団必着)
詳細は博報賞のページをご覧ください。
*博報賞に関するお問い合わせ先
hakuhoushou@hakuhodo.co.jp (博報賞担当宛)

その他の活動報告