活動の目標・方針
・高齢化や福祉に関心を持ち、「自分もふるさとを支える地域の一員である」という意識を高める。
・高齢者をはじめ、立場や価値観の異なる人々と共に生きていくという考えを持ち、実践的な態度を育てる。
・高齢者の生きた知識や優しさ、人としての生き方を学ぶことにより豊かな心を育む。
活動内容
本村は高齢化が進んでおり、その課題に対応するため、平成9年度から村の社会福祉協議会と連携し、子どもたちが、一人暮らしの老人に毎週ハガキを出す「ふれあいポストカード」活動を続けている。平成12年度には、もっと顔の見える交流がしたいという子どもたちの思いから、「子どもヘルパー活動」がスタートした。子どもヘルパーは、村から任命された4年生以上で構成され、村の民生委員さんやシルバーヘルパーの方々の支援を受けて活動している。主な活動は、一人暮らしの老人の家を訪ね、窓ふきや草取りなどを手伝う「自宅訪問」と公民館で昔の遊びやゲームをする「ふれあいサロン」である。活動を通して、子どもたちに思いやりの心、感謝の心、そして、人間としての温もりが増えてきている。一方で、子どもたちは、疑似体験装具を付けての高齢者体験や心肺蘇生法などの研修も行っている。これらの活動は、中学校でのジュニアヘルパー活動へと引き継がれており、子どもたちが地域に学び、地域の一員として福祉活動に参加できるよい機会となっている。
審査委員より
小学校での「子どもヘルパー活動」、中学校での「ジュニアヘルパー活動」という異年齢の小中学生によって組織された集団による福祉活動を地道に積み重ねることを通して、地域のお年寄りと子どもたちの心と心が通い合う交流が継続し、人と関わりながら地域社会に貢献する態度を子どもたちに育んでいくことに成功している。
プロフィール
産山村小・中学校
団体概要
【創立】
1874年(山鹿小学校)、1874年(産山北部小学校)
1947年(産山中学校)
【団体の規模】
・児童・生徒数 計142(山鹿小76名・産山北部小18名・産山中48名)
・クラス数 計14(同7・3・4)
・指導者数 計34(同13名・7名・14名)
主な著書・論文・文章など
2003年 「育て!やさしい、こころ豊かな子どもたちに」 公衆衛生情報誌
2004年 「小学校の体験学習ビデオシリーズ~お年寄りとの交流~」 東映株式会社教育映像部
2005年 「資格と検定の本(10) 医療と福祉にトライ!」 学習研究社
2005年 「広がれ!ボランティアの輪」 熊本県広報誌
2006年 教育情報誌「Educo 北から南から」 教育出版