活動の目標・方針
子どもにとって分かりやすい、確かな理解力や表現力がつく言語活動の系統化を図り、多くの子どもが見通しをもって学習活動ができるように努める。研究会や学校の校内研修会の研究活動を支援し、多くの教員の授業力を高めるために尽力した。
活動内容
分かりやすい明快な授業、必然性のある言語活動、気づき・発見のある言語活動が学習活動を活性化させ、ことばの学び手を育てるとして、長年にわたって国語力を確実につける言語活動の開発を行ってきた。語句と語句を組み合わせて場面や心情を捉えさせる方法。語句や事例の順序に着目して、説明の仕方を意味づけさせる方法。また、コミュニケーション力をつける方法として、話者の発言を引き出す聴者の聞き方、聴者への同意や確認をさせる話し方を考案する等々、提案した方法は多岐にわたり、発表した論文や公開した授業も多い。国語科教育の全国大会や数多くの校内研修会に指導者として招聘され、講演や講話を行う他、模範授業も積極的に行っている。講話・講演内容が具体的、実際的であること、また、授業では子どもの発言を生かす指導技術などについても指導することから、多くの教員の指導力の向上はもとより、効果的な言語活動の在り方について探求している学校の校内研究推進等にも貢献している。
審査委員より
長年にわたって、言葉の力を育成することを最優先し顕著な功績を上げている。附属小学校教諭、指導主事、校長、それぞれの時期において、時宜にかなった具体的提唱を行ってきた。基礎・基本の学力を中核に、確かな定着を目指した分かりやすい授業を自ら実践するとともに、考え方を地域の国語教育研究会等を通して指導に当たってきた。
プロフィール
尾崎 多(大阪狭山市立東小学校 校長)
主な著書・論文・文章など
1982年 「関わりを大切にした指導過程とその実際」(国語科授業の課題と創造) 第一法規
1986年 「やさしい文法-読解力をつけるために-」 むさし書房
1988年 「音読を工夫して情景や心情を読み取らせる」(実践国語研究4・5月) 明治図書
2003年 「これからの国語科指導のあり方-対話力をつける言語活動を重視する-」 大阪教育新潮