活動内容
就学準備段階からキャリア教育まで、包括的に支援する取り組み
外国籍住民集住地である可児市で20年以上、多文化共生社会の実現に寄与することを目的に、大学や行政・地域の機関とも連携し、在住外国人の自立に向けた支援、日本語教育や子どもの教育を行っている。小学校入学支援教室から小中学生対象の補習教室、日本語教室、高校進学支援教室、義務教育年齢を超えた子どもたちのための高校進学支援教室など、就学前からキャリアにつながるところまで包括的な活動を展開している。
不登校傾向の児童生徒には、スモールステップで達成感を感じさせることを大切にし、学校や教育委員会、保護者との連携の下、日本語力強化やモチベーションを上げて学校に戻す取り組みに力を注いでいる。さらに、地域との交流や子どもたちが活躍できる場として、イベントやコンテストを開催し、がんばりを評価する機会を数多く提供している。また中高生を対象とした大学生とのキャンプ合宿では、学生と子どもたちとの信頼関係を通じて、自己肯定感を育成することにつなげている。
さらにロールモデルとして、かつて教室に在籍していた高校生をサポーターとして積極的に活用。子どもたちの「高校に行きたい」、「自分もそうなりたい」という次のステップへの想いも育んでいる。
【写真】
就学前準備指導教室「ひよこ教室」で給食体験
審査委員より
可児市国際交流協会は、外国人の定住化が始まった当初から定住外国人と地域住民との共生を目指し、活動に取り組み、継続・発展させている。特に、高校進学やその後のキャリアを見通した日本語指導や教科指導の取り組みは、子どもの進学を実現している。その結果、外国ルーツの子どもは支援される存在から、自分と同じく外国ルーツの後輩を支援する存在へと変化し、ロールモデルとしての役割を果たしている。こうした外国ルーツの子どものキャリアを意識した支援は非常に重要であり、支援モデルとして全国的に発信されることを期待したい。
プロフィール
特定非営利活動法人 可児市国際交流協会
【代表者】
渡邉 孝夫
【役 職】
理事長
【活動開始時期】
2000年
【団体所在地】
岐阜県可児市
【HP】
http://www.ctk.ne.jp/~frevia
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:405名(小学生相当 147名、中学生相当 143名、その他 115名) ○クラス数:平日 14クラス、土曜日 9クラス ○指導者:内部(事務局)3名、外部114名(教室指導者合計) ○協力者(ボランティア等):114名 図書館ボランティア、大学生、警察関係、企業CSR、可児高校生など多数