博報賞

活動タイトル

地域とともに本好きの子どもを育てる学校図書館づくり

長岡市立千手小学校

国語・日本語教育部門|| キーワード:新潟県

活動内容

本校では、2000年の「子ども読書年」から図書館づくり、読書指導に重点を置いた活動に取り組んでいる。「子どもたちが、本に親しみ、優しさ・想像力・創造性といった人間性や感性が育つこと」を目指し「行きたくなる図書館、読んでみたくなる本がある図書館」づくりを進めている。
①子どもたちが行きたくなる学校図書館の整備
 2002年の学校創立130周年記念事業で、地域や後援会から支援を受け、図書館の改修やテーブル・椅子の購入など本格的な整備が始まった。その年に、図書館をじっくりと読書に浸ることができる「おはなしの部屋」と、調べ活動等の学習に活用できる「はかせの部屋」の2つに分けた。著名な文学作家による特別授業とその作家の図書の整備や読ませたい本の複数購入などを行っている。これらの活動により、児童の読書の質と量の向上が見られ、児童の語彙数も増えている。
②地域に開かれた学校図書館の運営
 2006年から毎週土曜日の午前中、学校図書館を地域に開放している。6月から11月まで年間22、23回の開放を行い、運営を行う「開放ボランティア」として、地域の方・保護者・学生・学校職員など50名程度が登録している。この開放にあわせ、読み聞かせや紙芝居上演、ブラックパネルシアター等多彩な関連イベントを毎年10回以上行っている。千手小学校の児童が多いが、未就学児や大人など地域の方も来館している。最近は年間およそ500人が来館している。
③活動に応じた様々なボランティア活動
 1999年度の「お話タイム」が図書ボランティアの始まりだった。読み聞かせボランティアや作業ボランティアをはじめ、多くの保護者が活動に参加している。「出られる時にいつでも」「だれでも」を合い言葉に、保護者を中心に、卒業生の保護者もボランティアに参加している。

【写真】
学校図書館地域開放で行われるイベントの「紙芝居」



審査委員より

蔵書の整備や配架の工夫をはじめとする学校図書館や読書環境の整備を充実させ、読書センター、学習センターの機能を持った学校図書館活動に取り組んで、充実した成果を上げている点が高く評価された。学年ごとの選定図書、6年間の読書履歴のわかる読書ファイルなども整備され、保護者の読書ボランティアや地域との連携、読書旬間の設定などの独自な取り組みが、児童の読書量や読書の質の向上につながっている。

プロフィール

長岡市立千手小学校

団体概要

【創立】
1872年

【団体の規模】
児童・生徒数:396名
クラス数:16
指導者数:37名