活動内容
~地域に根ざした体験活動が、地域のよさ、自分のよさに気づく子どもを育てる~
北九州市立合馬小学校は、30年にわたり、農業体験や地域に伝わる伝統文化、地域の特産物を利用した活動を各学年の教育課程に取り入れて、自分や周りの人、そして合馬の地域を愛する子どもを育てています。農業体験学習は当初の地域主体の活動から、児童の願いを実現する活動に発展し、収穫したコメの販売によって餅米を購入し餅つきを行ったり、縦割り活動でサツマイモの苗植えを行ったりしています。また、合馬地区に伝わる神楽を保存会の指導の下、「合馬子ども神楽」として学校で行い、1年生から6年生までがそれぞれ分担して取り組んでいます。披露会では6年生の舞、衣装をつけた3・4・5年生の楽によって保護者や地域に向けた披露が行われています。
合馬地区は特産物「たけのこ」が有名であることから、竹を利用した活動を各学年で展開しています。6年生は合馬の竹で門松づくりを行い、年明けにその竹で竹札をつくり、短歌や俳句を書いて、句会を行っています。こうした体験活動の成果は、国語科・生活科や総合的な学習の時間を中心にパンフレットにまとめるなど学年の発達の段階に応じて発信しています。これらの活動により、郷土愛、シビックプライドが育まれ、子どもたちの幸せ感、自己肯定感につながっています。
【写真】
地域の方の指導による田植え(1年生)
審査委員より
地域の自然や農産物、文化に着目し、学習材として教育課程に取り入れてきたことで、児童が地域のよさに気づき、周りの人のよさや自分のよさにも気づくことにつながっています。農業体験では地域の農家の方をゲストティーチャーに招き、合馬神楽で合馬神楽保存会から指導を受け、竹細工・門松づくりでも地域のボランティアの支援を受けるなど、まさに地域と一体になって郷土愛をもつ児童を育てています。地域行事に参加する児童・保護者が増え、行事の担い手となる卒業生も出始め、長年の取組の成果が表れています。
プロフィール
北九州市立合馬小学校
【代表者】
髙田 晋仁
【役 職】
校長
【活動開始時期】
1993年
【団体所在地】
福岡県北九州市
【HP】
https://www.kita9.ed.jp/oma-e/
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体57名(小学生57名)
○指導者:内部10名、外部5名
○協力者(ボランティア等):68名
○開催ペースやクラス数:5月:1・2・5年生田植え、全学年芋の苗植え
6月:竹細工教室(1・2年生登り人形、3・4年生紙でっぽう、5・6年生写真立て。竹灯籠づくりの時もあり)
9月:1・2・5年生稲刈り
10月:全学年芋ほり集会
11月:全学年合馬子ども神楽披露会
12月:全学年餅つき、6年生門松づくり
2月:全学年竹札かけなどを実施
その他 5・12月:全学年小倉総合特別支援学校との交流 5・7月:全学年下関市吉母小学校との歓迎遠足・臨海交歓会 不定期:全学年同一中学校区小学校との交流