博報賞

活動タイトル

震災の復興支援を原点に、子ども中心に生きる力を育む社会貢献プロジェクト

社会福祉法人 まるこ福祉会 チームまるこ

独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動|功労賞| キーワード:長野県
社会福祉法人 まるこ福祉会 チームまるこ

活動内容

地域ぐるみの多彩な子ども支援活動を通して、不登校児童生徒を減少させた取組

社会福祉法人 まるこ福祉会「チームまるこ」は、子どもレストラン、自然体験活動、どんぐり植樹活動、平和コンサートなどの子どもを支援するための活動を多様に展開してきています。
 活動のきっかけは2011年の東日本大震災であり、上田市に避難した被災児童の支援だったと言います。そして被災家庭支援の活動は、いじめや不登校児童の減少を目指して「地域ぐるみで子どもを育てる地域社会をつくる」ことを目標にした地域の活動へとつながっていきました。当初は大人が子どもを支援する活動でしたが、活動の年数が経つにつれ、今では高校生や大学生がリーダーとなって小中学生と共に活動するネットワークも形成されてきました。13年を経た現在までで、延べ7,000名を超える人々が参加しています。
 これらの多様な活動は、経済的に困窮する子どもや不登校・不登校傾向の子どもたちが生きる場所を地域の中につくり出し、結果として学校における不登校児童を減少させる成果も生み出してきました。また、家庭でも学校でもない場所に子どもが安心して居られる場所をつくる活動の成果は、子ども以外にも波及し地域の生活困窮者や独居老人や障がい者など多様な市民を巻き込んだ多世代型の市民交流やネットワーク形成にもつながり大きな成果をあげてきました。

【写真】
東日本大震災被災地の福島県の子どもたちを上田に迎えて

審査委員より

現在の日本では一般に、子どもたちは、家庭と学校と塾の往復で日常の大半の時間を過ごしており、万一そこで何らかのトラブルが生じると、逃げ場を見つけるのが困難です。「チームまるこ」は、家庭でも学校でもない第三の場所に、子どもが安心して居られる場所と人間関係を創造してきました。しかもそれは年齢や障がいの有無やさまざまな壁を越え、みんなが支え合う地域のネットワークとなっています。上田は、1920年代から30年代に民衆が地域文化の創造を求めて上田自由大学の運動を起こした土地であり、その伝統の息吹を感じる素晴らしい取組です。

プロフィール

社会福祉法人 まるこ福祉会 チームまるこ

【代表者】
栁澤 正敏

【役 職】
理事長

【活動開始時期】
2011年

【団体所在地】
長野県上田市

【HP】
https://www.maruko-f.or.jp/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体50名(小学生相当45名、中学生相当5名)
○指導者:内部20名、外部10名
○協力者(ボランティア等):70名
○開催ペースやクラス数:毎月1回 社会事象を企画した開催は年4回(1/17 3/11 8/6 8/15)