博報賞

活動タイトル

学校と地域でつなぐ左義長まつり

勝山市立成器西小学校

日本文化・ふるさと共創教育|博報賞| キーワード:福井県
勝山市立成器西小学校

活動内容

~地域から子ども、子どもから子どもへと引き継ぐ左義長まつり~

成器西小学校では、ふるさと学習の柱に「西の子左義長まつり」を据えて、ESDの視点を取り入れた学習に取り組んでいます。県指定無形文化財の「勝山左義長まつり」は300年の歴史を有し、櫓(やぐら)、浮き太鼓、作り物など他の地域には見られない特色があります。22年前より地域や保護者の願いの下に学校独自の「西の子左義長まつり」に取り組み、ESDカレンダーに活動を位置づけています。全学年太鼓の披露と、1・2年生は願いを書いた短冊、3年生は身近な生活用品を使った作り物、4年生は絵行灯、5年生は習字作品、6年生は単独で太鼓披露を行い全校でまつりに向けて取り組んでいます。太鼓の基本は地域の勝山左義長ばやし保存会の方に指導を受け、作り物や絵行灯などは地域や行政の方より指導を受けています。太鼓は1・6年生、2・5年生、3・4年生のペア学年で練習し、子ども同士の学び合いを通して、自分なりの表現を行うようになっていきます。6年生は総合的な学習の時間のテーマを「勝山のいいところ発信隊」とし、昨年は子どもたちの願いで「西の子左義長」以外にも、福井県ふるさと教育フェスタで披露を行いました。また、まちづくり会館にて短冊や作り物等を展示してもらうなど、子どもたちの表現を地域に発信しています。地域や保護者と連携し、未来に生きる子どもたちが、ふるさとを誇りに思い、自分たちにできることは何か考え持続可能な社会の担い手として毎年活動しています。

【写真】
6年生によるステージ上での浮き太鼓のパフォーマンス

審査委員より

外部指導者や地域との連携により、左義長まつりの願いを児童にしっかりと伝え、そのうえでバトンを受け取った児童が、「西の子左義長まつり」で短冊や川柳、習字、太鼓という分担により自らの思いを表現しています。ペア学年による太鼓の練習では、上学年が下学年を教えたり、下学年が上学年を真似たりする姿が見られ、互いのよさを認め合い、子ども同士の引継ぎになっています。少子化・高齢化の時代にあって地域で児童が活躍する機会を提供し、持続可能な社会の担い手を生み出す実践といえます。

プロフィール

勝山市立成器西小学校

【代表者】
道関 実代子

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2002年

【団体所在地】
福井県勝山市

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体163名(小学生163名)
○指導者:教職員19名、外部8名
○協力者(ボランティア等):20名<お囃子・着付け>
○開催ペースやクラス数:毎年1回 2月上旬に西の子左義長まつりを開催