活動内容
ことばを大切にすることを自他の理解につなげるプログラムの開発で笑顔の花を咲かせる
2011年に「小学校高学年になると自己肯定感が下がる。悪気なく人を傷つけることばを使うようになる」というある校長先生のことばをきっかけにして、小学生にことばの大切さを伝える出前授業。その授業で子どもたちが抱えているさまざまな「不安」に気づき、それらから子どもたちを解き放つために「強く生き抜く力」を育てる必要性を感じた。「ハッピートークプログラム」の始まりである。「ハッピートーク」とは、自分や相手にとって必要なことばを選んで使う行為。それを繰り返すことで、ことばには、一言で相手を勇気づけ元気にすることのできるよさがある一方で、簡単に自他を傷つける側面もあることを、子どもたちに伝えていくことができる。
協会のトレーナーが学校で実施する「ハッピートークプログラム」では、好きなことばや元気になることばを30個書き出すというワークを行う。もうそれだけで心が満たされ、ことばのもつ力を実感することができる。こうして、子どもたちもこの活動にかかわる大人たちも、自分たちの暮らしの中でのことばの大切さに出会う。ことばを大切にするということは相手をも自分をも大切にすることだと、学ぶのである。それが相手を理解し、自ら考える力と広い視野を育て、そのことによって笑顔が広がる。ことばに育てられた笑顔の花々が。
【写真】
好きなことばを紙にまとめ世界に一つだけのMAPを作成
審査委員より
学校内外での国語教育を推進する試みとして高く評価することのできる実践である。協会の構築したプログラムは、「出前授業」「ハッピートーク朝礼」「ハピネスMAP」等で構成され、子どものことば認識を育てながら、子どものことばを引き出す効果をもつ。特にコロナ禍の中で、子どもが生きるよすがとなることばと、それによるつながりをつくる試みとして、多くの学校に受け入れられている。米国の学校にはことばの教え・学びを支えるリテラシー・コーチがいるが、協会のトレーナーは、学校にとってリテラシー・コーチに近い大切な働きをもっている。
プロフィール
一般社団法人 ハッピートークアカデミー協会
【代表者】
池崎 晴美
【役 職】
代表理事
【活動開始時期】
2011年
【団体所在地】
愛知県名古屋市千種区
【HP】
https://happy-talk.jp/
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体30~100名(小学生1~3クラス、中学生7クラス、特別支援・不登校支援:5~10名)
○指導者:内部3名
○協力者:内部10名
○開催ペースやクラス数:1つの小・中学校に、対面授業2回(1学期と3学期)、オンライン授業6回(7月~12月)