プログラム参加者の声
日本校教師インタビュー
自国の文化を知り、相手を尊重することを知る気付きから生まれる「国際理解」。
宇都宮市立星が丘中学校柏﨑 純一 校長
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プログラムを活かし生徒の「国際感覚」を育む
私が校長として星が丘中学校へ赴任し、磯川前校長からこのプログラムを引き継いだのは、海外校の生徒たちの来日を目前に控えた2016年の4月。概要を聞き最初に考えたのは、せっかくこのようなプログラムを教育課程に入れ込むのならば、「国際感覚に秀で、思いやりのある生徒を育成する」という当校の学校教育目標に関連づけなければ意味がない、ということでした。
「国際感覚」とは体験が伴わなければ、なかなか形成が難しいもの。このプログラムをうまく取り入れることができれば、当校の目指す教育に活かせるのではないかと考えたのです。
コンセンサスの形成と組織作りが成功の鍵
このプログラムを「学校全体のもの」として教育に落とし込むには、教職員の間に「一部の人がやっていること、自分は関係ない」という他人事の意識が生じないようにしなければなりません。そのために重要なことは、コンセンサスの形成と組織作りです。
当校の場合はコンセンサスの形成は応募時点ですでにできており、組織作りに関しては、コアとなる増山主幹教諭を中心に各プログラムを担当する4つのチームを作りました。各チームはそれぞれが責任を持って担当プログラムを進め、横の連携も密にすることで、全教職員がプログラムを共有することに成功したのです。
全校あげての取り組みがうまく進んだことにより、教職員も子どもたちも非常に前向きに楽しんで参加でき、「こんなふうにしたら喜んでもらえるのでは?」「こうすればもっと日本文化を理解してもらえるのでは?」などと自発的にアイディアを発する様子が多く見られました。ごく一部の教職員だけで進めたプログラムでは、こうはいかなかったでしょう。この学校全体で好意的・積極的に海外校を受け入れる雰囲気が醸成されたことは、大きな価値があることだと思います。
自国の文化・言葉に関する気付きが国際交流の基本
私は国語が専門で、授業では正しい日本語・美しい日本語を子どもたちに教えていましたが、今回の交流では海外の先生方が使う美しい日本語に大変感心しました。そして、私たちは自国の文化・言葉を大切にするという意識が希薄になっているのではないか?ということにあらためて気付かされたのです。
生徒たちも海外の子どもたちと触れ合うことで母国の文化と言葉の素晴らしさや大切さを再認識し、「自分がそれだけ大切に思うのだから、海外の人々も同じように自国の言葉と文化を大切にしているのだろう」ということに思い至ったようです。この気付きから、互いを尊重し合う気持ちが生まれることが、「国際交流」において一番大切なことではないでしょうか。
海外を知ることによって「自国の文化だけが大切」あるいは「自国なんてつまらなくて海外の文化が良い」ということになってしまったら本末転倒です。もちろん海外に興味をもち飛び出して行くのは良いことですが、それはあくまでも、自分が日本人であり日本の文化で育った人間であるという認識の上に立脚することが大切で、「根無し草」になってしまってはいけません。
やはり、「自分を持つ」「自国の文化を知った上で相手を理解して相手の文化も尊重できる」ということが、国際理解教育の基本ではないかと思います。
その点で、今回当校が体験できた様々な交流プログラムは、本当に貴重なものであったと思っています。
自国の文化を知り、相手を尊重することを知る気付きから生まれる「国際理解」。
宇都宮市立星が丘中学校柏﨑 純一 校長
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プログラムを活かし生徒の「国際感覚」を育む
私が校長として星が丘中学校へ赴任し、磯川前校長からこのプログラムを引き継いだのは、海外校の生徒たちの来日を目前に控えた2016年の4月。概要を聞き最初に考えたのは、せっかくこのようなプログラムを教育課程に入れ込むのならば、「国際感覚に秀で、思いやりのある生徒を育成する」という当校の学校教育目標に関連づけなければ意味がない、ということでした。
「国際感覚」とは体験が伴わなければ、なかなか形成が難しいもの。このプログラムをうまく取り入れることができれば、当校の目指す教育に活かせるのではないかと考えたのです。コンセンサスの形成と組織作りが成功の鍵
このプログラムを「学校全体のもの」として教育に落とし込むには、教職員の間に「一部の人がやっていること、自分は関係ない」という他人事の意識が生じないようにしなければなりません。そのために重要なことは、コンセンサスの形成と組織作りです。
当校の場合はコンセンサスの形成は応募時点ですでにできており、組織作りに関しては、コアとなる増山主幹教諭を中心に各プログラムを担当する4つのチームを作りました。各チームはそれぞれが責任を持って担当プログラムを進め、横の連携も密にすることで、全教職員がプログラムを共有することに成功したのです。
全校あげての取り組みがうまく進んだことにより、教職員も子どもたちも非常に前向きに楽しんで参加でき、「こんなふうにしたら喜んでもらえるのでは?」「こうすればもっと日本文化を理解してもらえるのでは?」などと自発的にアイディアを発する様子が多く見られました。ごく一部の教職員だけで進めたプログラムでは、こうはいかなかったでしょう。この学校全体で好意的・積極的に海外校を受け入れる雰囲気が醸成されたことは、大きな価値があることだと思います。自国の文化・言葉に関する気付きが国際交流の基本
私は国語が専門で、授業では正しい日本語・美しい日本語を子どもたちに教えていましたが、今回の交流では海外の先生方が使う美しい日本語に大変感心しました。そして、私たちは自国の文化・言葉を大切にするという意識が希薄になっているのではないか?ということにあらためて気付かされたのです。
生徒たちも海外の子どもたちと触れ合うことで母国の文化と言葉の素晴らしさや大切さを再認識し、「自分がそれだけ大切に思うのだから、海外の人々も同じように自国の言葉と文化を大切にしているのだろう」ということに思い至ったようです。この気付きから、互いを尊重し合う気持ちが生まれることが、「国際交流」において一番大切なことではないでしょうか。
海外を知ることによって「自国の文化だけが大切」あるいは「自国なんてつまらなくて海外の文化が良い」ということになってしまったら本末転倒です。もちろん海外に興味をもち飛び出して行くのは良いことですが、それはあくまでも、自分が日本人であり日本の文化で育った人間であるという認識の上に立脚することが大切で、「根無し草」になってしまってはいけません。
やはり、「自分を持つ」「自国の文化を知った上で相手を理解して相手の文化も尊重できる」ということが、国際理解教育の基本ではないかと思います。 その点で、今回当校が体験できた様々な交流プログラムは、本当に貴重なものであったと思っています。