活動内容
平家踊りの伝統を受け継ぐ~コミュニティ・スクールの仕組みを活かして
学校と地域の連携カリキュラム「ふるさと玄洋学」を設け、中学校区の小中学校3校で取り組んでいます。中でも特筆できるものが、この本村小学校の取組です。「平家踊り」の継承を掲げ、その由来や地域の方々の踊りへの思いを探る総合的な学習の時間を中心に活動しました。最初は、地域の「平家踊り保存会」の指導者から実技指導を受けてきたのですが、4年前にこれを見直しました。コミュニティ・スクールの仕組みを活用して、中学校を加えた中学校区の9年間で学校と地域が連携したカリキュラム「ふるさと玄洋学」を作成しています。この教育課程において改めて「平家踊りの継承」を位置づけ、「技能の継承」から「伝統芸能で地域を活性化」していく活動へ発展しています。地域の方と熟議を通して、ただ技能を習得するだけでなく、長年続く伝統芸能を次の世代につなげて、本村地区の活性化に貢献したいという児童の自己肯定感や自己効力感を高め、郷土愛を育んでいます。また、児童には「そのためにはなにをすればよいか」と主体的に考えるような変容が生まれ、一人ひとりが行動に移して、さらに広く発信していこうとする意欲的な姿が見られるようになっています。
【写真】
「馬関まつり」での平家踊り演奏
審査委員より
コミュニティ・スクールのよさを活かし、地域の方と高学年児童が「熟議」の時間を大切にしています。児童が地域の方と積極的に話し合う姿は大変に素晴らしいと感じます。このことができるようになった要因として、児童の主体性を重視した点があげられます。技能の継承だけでは、技能指導者から言われたことだけを素直に真似して踊る活動になってしまいます。本村小学校では、自分たちが踊りの継承をして、この地域社会を活性化しようと、自ら活動を考えて、主体性のある行動をとった点で特に優れていると評価できます。
プロフィール
下関市立本村小学校
【代表者】
前田 真奈美
【役 職】
校長
【活動開始時期】
1984年
【団体所在地】
山口県下関市
【HP】
https://shimomachi-plus.jp/schoolTop?articleId=61fb25eb5cf98300550e871e&orgId=514521
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体53名(小学生48名、中学生5名)
○指導者:内部12名、外部8名
○協力者(ボランティア等):20名
○開催ペースやクラス数:「ふるさと玄洋学」平家体験学習 月1回(1・2年:音楽、3年以上:総合)平家踊りを受け継ぐ子の会 毎週木曜日18:00~19:30(会員)