活動の目標・方針
地域のよさを再発見するとともに、地域の伝統芸能を守るために自分たちにできることを考える子ども。
活動内容
保護者に後方支援、保存会に演技などの全般指導を依頼する三位一体の取り組みの中で、子どもたちは、伝承されてきた大人の片野尾歌舞伎とまったく同じ台詞と所作で演技し、衣装、化粧、舞台などすべて本格的な設営の下で公演を行なってきた。しかし、技能面については体験しているが、演じることで手一杯で、歌舞伎のことを詳しく知ったり、受け継いできた地域の人々の思いや努力などについて考えたりする学習が不充分ではないかという疑問をもった教職員は、「演じる歌舞伎から調べる歌舞伎へ」を意図して総合的な学習の計画を再構築した。子ども主体の興味・関心や問題意識などを大切にしながら課題設定をする追求活動へ軌道修正した結果、奥深い世界について自ら追及し、考え表現する活動を通して、子どもたちの中には、演じるだけだった片野尾歌舞伎や鬼太鼓が、実は他の地域にないこの地域の特色であり、誇りであるという意識が育ってきている。
審査委員より
地域の保存会の協力を得て、20年にわたり子ども歌舞伎を練習し公演している。歌舞伎を演じるだけでなく、「演じる歌舞伎から調べる歌舞伎へ」を意図して、総合的な学習での調べ学習と本活動が一体化しているところがユニークである。その結果、子どもたちに地域の伝統芸能に対する理解と誇りが育ってきている。
プロフィール
佐渡市立片野尾小学校
団体概要
【創立】
1889年
【団体の規模】
・児童・生徒数 22
・クラス数 3
・指導者数 7
主な著書・論文・文章など
2001年 文集31号「とき」~かがやけ子どもたち 生活・総合的な学習の記録 片野尾小学校
2003年 文集33号「とき」~かがやけ子どもたち 生活・総合的な学習の記録 片野尾小学校