第54回「博報賞」奨励賞受賞
[長野県]特定非営利活動法人 中信多文化共生ネットワーク
外国にルーツがある子どもたちの日本社会での活躍を目指して
国際文化・多文化共生教育領域
特定非営利活動法人 中信多文化共生ネットワークは、「国籍を問わず、すべての子どもの可能性を引き出す環境をつくる」ことを活動理念の一つとして掲げ、日本語指導が必要な子どもを中心に据えた支援活動を展開している。
松本市の受託により「日本語教育センター」を運営し、外国につながる子どもたちの日本語指導や適応指導に従事している。さらに、2022年度からは外国につながる子どもが多く在籍する小学校で支援員の常駐化を試みるなど、松本市教育委員会との連携・協働を深化させている。細やかな支援は、外国につながる保護者にも同様に行われており、キャリア支援の一環として、子どもの就学、中学校入学前、高校入試準備段階といった節目で必要な情報を丁寧に届けている。
子どもの心に寄り添った支援を受けたかつての生徒が、高校・大学と進学し、今度は支援する側として日本語教室に戻ってきている。こうした姿は、日本語学習中の子どもたちを勇気づけ、子どもたちが将来展望を描く励みとなっている。
活動に従事するスタッフは、外国につながる子どもたちの日本語学習やかれらの思いを教員や一般に届けることにも注力している。センター便りの発行やローカル紙への連載を通して、散在地域における多文化共生の土壌を地道に培ってきている。
博報賞とは
「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など