第54回「博報賞」奨励賞受賞
[富山県]朝日町保小中一貫教育校
朝日町立小学校・中学校における地域と一体的なふるさと学習の推進
日本文化・ふるさと共創教育領域
人口1万1千人の朝日町には中学校が1校、小学校が2校、保育所が3箇所ある。令和4年4月からは、これらの学校等があらためて保小中一貫校として開校した。小中学校に独自教科「ふるさと科」を創設し、9年間を通した系統的にふるさと愛を育む活動をしている。この活動は 10年以上前から学校と地域で町ぐるみの多彩な取り組みを計画し、実践してきた歴史的な基盤の上に成り立っている。少子化や若者の流出という課題に対して、ふるさと教育の推進をオール朝日町で推進してきたのである。小学校では、ゲストティーチャーの協力を得て、「地元蛭谷和紙を使った卒業証書用紙づくり・卒業記念の掛け軸づくり」など豊かな自然や歴史、文化などの体験学習を進め、中学校では「我が町・朝日再発見」の学習で、持続可能な朝日町となるための解決策の提案に向けて地域の方から真剣に話を聞いている。後継者不足や地元企業での就業体験により人々の努力を学び、感謝の心を育んでいる。子どもたちのコミュニケーション能力が高まるだけでなく、地元住民にもゲストティーチャーを担うことの生きがいと励みが生まれ、地域のみんなで子育てをする風土が醸成されてきている。
博報賞とは
「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的に、財団創立とともにつくられました。日々教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しています。また、その成果の共有、地道な活動の継続と拡大の支援も行っています。
※活動領域:国語教育/日本語教育/特別支援教育/日本文化・ふるさと共創教育/国際文化・多文化共生教育 など