博報賞

活動タイトル

コミュニティ・スクールで取り組む「図書館で会いましょうプロジェクト」

府中町立府中小学校

国語教育|博報賞| キーワード:広島県
府中町立府中小学校

活動内容

「手を伸ばしたら本がある」環境づくりで、読書活動を推進

児童数830名以上の大規模校である本校では、長年の課題だった読書活動推進のために、「図書館で会いましょうプロジェクト」を2017年にスタート。「本があれば、そこは図書館 学校まるごと図書館」をコンセプトに、校内7カ所に大小の特色ある図書コーナーを設置。コミュニティ・スクールの利点を活かして、活動に賛同した保護者によるコーディネーターを担い手に迎え、「心の居場所としての図書館」と「学習・情報センター」としての機能をもたせた。
図書コーナーを課題発見・解決学習の拠点として、読書活動と関連させた授業実践も学年ごとに実施。2年生の国語科授業「本は友だち~あなたにぴったり! ブックプレゼント作せん」では、友だちと本を紹介し合う学習を通して自他を尊重する力の育みにつなげている。また、子ども司書が中庭や階段ホールなど、校内のあちこちで読み聞かせを行う「どこでも読み聞かせ」、自分の読書を記録する貯金通帳のような「読書貯金」、テーマごとにおすすめの本をまとめた「福ブックろ」など工夫を凝らして、本に親しむ取り組みを実施している。
学びで得た豊かな語彙や感性は、全児童の作品を紹介した「わたしがわたしになる文集」や、各教科の発表の場でリーフレットや新聞などにまとめられ、地域に発信されている。

【写真】
図書コーナー「いのちの本棚」で本を読む児童

審査委員より

人と人との関わり・つながりの核として読書教育を展開しているところを高く評価した。「学校まるごと図書館」の取り組み、ブックトークや「子ども司書」、「読書貯金」、国語授業での「ブックプレゼント作せん」など、環境づくりから日々の国語指導まで、さまざまな読書指導の工夫がある。また、読書指導が社会的情動スキルの涵養としての自尊感情の育成につながっていることも重要である。どのように本をどう読むか、質的に高い読書とはどういうことかをいっそう探究することで、学校・家庭・地域の互恵的関係を育む新しい読書モデルの提案が期待される。

プロフィール

府中町立府中小学校

【代表者】
竹下 比登美

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2017年

【団体所在地】
広島県安芸郡府中町

【HP】
https://fusho.fuchu-town.ed.jp

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:838名
○指導者数:内部52名、外部30名
○協力者数(ボランティア等):30名
○開催ペース:各学年月2~5回