活動内容
実際に経験した災害を教訓に、地域に根差した防災教育の実践
地域が体験した水害や地震を教訓とした教育活動。1泊2日の「防災キャンプ」を中心に、災害や避難、避難所生活を経験した人から聞き取りなどを行う事前学習も含め、4年生の総合的な学習の時間で実施している。
水害を想定した、ボートによる避難活動・救援活動では、安全かつスムーズに避難する方法をグループ毎に話し合い、池やプールで検証。さらに、消防署員から教わった方法で水難救助者の救護にも挑戦する。学校での避難所宿泊体験は、避難所の不便さをある程度認識したうえで、お互いが比較的快適に避難生活を送るために必要なことを自分たちで考え、実行している。
活動は、RAC(川に学ぶ体験活動協議会)や消防署、今町中央防災会など、地域との連携で行われており、地域の人々の願いや想いに直接触れることで、児童にも地域の一員である自覚や未来の防災の担い手としての判断力や行動力を育成する取り組みとなっている。
キャンプ実施後は、学びを壁新聞にまとめて発信する活動に、子どもたちは意欲的に取り組んでいる。また、3年生以下は防災キャンプを見据えた「まち探検」、5・6年生は宿泊を伴う行事との系統性を図ることで、発展的な教育課程も実現している。
【写真】
ロープを使った救援活動
審査委員より
地域が経験した災害を教訓にした、地域に根ざした固有の教育活動を展開している。その中核に「防災キャンプ」があり、避難活動や宿泊体験、水害や防災ハザードマップの学習を行い、地域の一員として期待される判断力や行動力の育成に向けた取り組みが行われている。この活動が、地域のさまざまな組織との連携を生み出すことにつながっている。また、4年生を中心に5・6年生での学習活動へと発展的に教育課程が編成され、1・2・3年生には、憧れや目標となる学習活動として位置づけられている。学年の縦糸、地域の横糸が効果的に編み込まれた教育活動を実現している。
プロフィール
見附市立今町小学校
【代表者】
小杉 洋一
【役 職】
校長
【活動開始時期】
2013年
【団体所在地】
新潟県見附市
【HP】
http://www.mitsuke-ngt.ed.jp/~imasho/index.html
【学校(団体)規模・活動参加人数】
〇子どもの人数:80名 〇指導者:内部 7名、外部 8名