活動内容
教育委員会や学校との協働による課題周知が、支援の向上につながる
中国帰国者の子どもの支援を個人的に行っていた方たちが、「日本語の学習を必要とするすべての子どもたちへ支援を届けたい」と願って発足した。以来20年近くボランティアが活動を支えている。
「指導協力者」として学校へ赴き、日本語学習支援を行いながら、子どもの日本語学習支援に特化した研修会を定期的に開くなど、スキルアップにも努めている。
また、本クラブでは、子どもたちの困難さや支援の必要性を学校現場と関係者へ周知し続けてきた。その結果、2006年度9校12名だった対象が、2019年度には55校90名へ増加。指導協力者と各校の代表者とが学校現場で起きている課題などの共有を目的に、年に2回、札幌市教委主催の連絡推進会議が開かれるようになった。これにより、本クラブのアドバイスを基に教育委員会で「受け入れ手引書」が作られた他、日本語を解さない来日直後の子が学校内で最低限の意思表示をできるよう「外国人児童・生徒のためのサバイバルカード」（HPにてダウンロード可）を現場の先生の声を基に作成するなど、協働が推進し支援をさらに向上させている。
2019年には「外国につながる子ども」の課題に関するシンポジウムも主催。日本語支援の必要性を市民に広く伝える契機とした。
【写真】
年に一回の子ども・保護者と支援者の交流会
審査委員より
札幌子ども日本語クラブは、急増しつつある「外国につながる子どもたち」に寄り添い、子どもたちそれぞれの必要に応じた教育支援をするボランティア活動を推進してきている。約20年にわたって一人ひとりを大切に支援してきた活動は注目される。さらに、実用的な「サバイバルカード」の作成、教育委員会の「受け入れの手引書」作成への協力、連絡推進会議の設置や各種の講演会や研修会の開催など、多面的かつ積極的できめ細やかな活動も展開されており、高く評価できる。
プロフィール
札幌子ども日本語クラブ
【代表者】
谷 光
【役 職】
代表
【活動開始時期】
2001年
【団体所在地】
北海道札幌市
【HP】
https://sknc.skr.jp
【学校（団体）規模・活動参加人数】
○子どもの人数：全体90名（小学生相当64名、中学生相当23名、その他 高校生相当3名） ○指導者：内部35名のみ 〇協力者（ボランティア等）：39名（会員 52名、指導協力者として登録39名） 〇開催ペース：週1～2回 対象児童生徒によって異なる
