活動内容
子どもたちが活躍する20年後、30年後の石垣島の美しい海と自然を残していけるように支援している。
石垣島の児童生徒が、アンパルが亜熱帯のマングローブ湿地という貴重な存在であることを学び、その自然環境を調査・研究することを通して、環境保全意識を高めるとともに、次代に伝えていける人材育成を目的とした活動。具体的には以下の5つの取組みとなる。
1.島村修賞研究支援=当会の初代会長、島村修の引退時の寄付を基金にし、石垣島の児童生徒のアンパル研究の支援を行ってきた。今年で3年目になるが、幅広い年代の調査研究がなされ、多彩な視点からのアンパルが浮かびあがってきている。各学校の指導と支援者の連携により研究のレベルも高く、年々応募校も増えている。
2.子どもアンパル教室=月一回、講師2~3人が得意分野を担当し、小中学生を対象にアンパルでの自然観察を指導している。科学者や石垣島の自然を守っていく人材を育てていくことが期待される。
3.名蔵小中学校の取組み支援=名蔵小中学校は60人ほどの地元の学校で、20年も前からアンパル掃除を続けてきた。最近は当会の発案で、市民にも呼び掛けてアンパルの清掃をしている。年に一回は「アンパル探検」という観察会を開き、自然に親しみながらマングローブ湿地のことを学ぶ機会にしている。児童生徒はいきいきと活動し、先生方もアンパルへの理解が深まり、今年度からはこれまで実施してきた「全国一斉身近な水辺の環境調査」を発展させ名蔵川の調査・研究を始めるまでになった。
4.八重山特別支援学校中学1年生の校外学習支援=年4回以上アンパルに出かけることを目安に組まれているプログラム。車椅子の子も海用のクルマ椅子で干潟に入り体験をしている。こうした触れ合いのなかで当会の指導者と先生方と連携し、子どもたちが協力し合って「アンパル生き物辞典」を作成し、島村賞で発表した。
5.学校、保育園単位の観察会支援=海星小学校ほか2校の全校児童参加の観察会を実施。保育所、学校単位での参加要請が増えている。
【写真】
子どもアンパル教室「アンパルを掘る」
審査委員より
極めて貴重で豊かな自然環境であるアンパルについて、専門的な知識を持つ指導者、会員のサポートのもとで、子どもたちが観察、調査研究、清掃活動といった体験を通して、環境保全意識を高めている。また、単なる環境学習にとどまらず、市民参加型活動を掲げ、子どもと大人が自然を介して触れ合う貴重な機会になっている点も意義深い。
プロフィール
沖縄県 アンパルの自然を守る会
【創 立】
2009年3月15日
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○児童・生徒数 : 約350名 ○指導者数 : 15名