活動内容
たとえば「サギソウ」や「オヤニラミ」は、地域のシンボル的動植物でありながら、絶滅の危機にあります。酒井先生はこうした丹波ならではの地域教材を活用し、20年にわたり、児童の「感動体験」へつながるような指導法・カリキュラム作りを研究・実践してきました。「地域を愛する心を育み、自信や良さの伸長を図る魅力ある授業作り」をテーマとした活動は、動植物の保護活動のほか、丹波焼の体験など多岐に渡り、さらに児童が学んだことを公開授業やフォーラムにおいて地域に向けて発信しています。このフォーラムは2005年には「今田小フェスティバル」という形へと発展し、6年生が下級生の表現を指導するなど、活動に広がりが出てきています。
審査委員より
子どもたちの実態に即して「総合的な学習の時間」のカリキュラムをどのように具体化するかが問われている現在、酒井氏による地域教材を生かした多彩なカリキュラム開発、とりわけ、子どもたちが学習を感動体験として経験できるような実践の積み重ねに全国の教師が学ぶべき点は極めて多い。教育実践のリーダーの一人として今後のご活躍を大いに期待したい。
主な著書・論文・文章など
2002年 「オヤニラミを絶滅から救え!」(子どもたちのプロジェクトS) NHK出版
2003年 「総合学習と連携した国語科の授業」(生きて働く力を培う国語学習) 甲南出版社
2005年 「豊かな表現力を育成する総合学習の授業づくり」(学習情報研究9月号) 学情研
2006年 「総合的な学習 充実化戦略のすべて」(村川雅弘・酒井達哉 共編著) 日本文教出版
2006年 「今田のサギソウ復活大作戦!」(食農教育7月号) 農文協