Vol.12 |
2018.09.18 |
「どうすれば」のコトダマ
58歳ともなると、様々な分野の
成功者にお会いします。
起業して成功した人、企業のトップに
躍り出た人、学者として成功した人、
人気作家、テレビでよく見かける著名人。
学校は様々だし、子どもの頃に
成績がよかったという話はあまり聞きません。
それでもみんな、総じて「頭がいい」のです。
いや、頭のいい印象を私がもってしまうのです。
ひとつには記憶力。
脳みその中に知識や過去の出来事が
きれいに整理されています。
何かを話かけると、脳の書庫から
確実な知識とエピソードを瞬時に出してくる。
あっという間に、人を惹きつける話材を
提供します。
もうひとつは内観力。
彼らは怒るときには怒り、
悲しむときには悲しみます。
しかし、感情を爆発させているわけではなく、
どこかでもう一人の自分が、
「今、私は悲しんでいる」
と客観的に見ているかのよう。
抑えるでもなく、ノンコントロールに
なるでもなく、喜怒哀楽を上手に
扱う力に長けている。
だからついつい相談をもちかけて
しまうのです。
そして、もうひとつ。
ピンチのときの態度が際立っています。
「なんで、こんなことになるんだ!」
と怒鳴りつけたりはしない。
「どうすれば、乗り切れることができるだろう」
と考える。
危機のときに、まず「どうすれば」という
言葉が浮かんで、すぐに解決策を探る。
そのように脳みそを使い込んでいます。
彼らに信頼が集まるのは、
けして抜きん出た才能があるからでは
ありません。
「どうすれば・・・」
という「解決のコトダマ」を長い年月を
かけて手なずけている。
だから、
「おまえのせいだぞ!」
とか
「だから言わんこっちゃない!」
なんて彼らは言いません。
言わないから「頭のいい印象」を
私に与えるのでしょう。
この法則に気づいてからは、
子どもや学生の指導法に応用しています。
「どうすれば、答えがでるだろう」
「どうすれば、みんなが納得してくれるだろう」
「どうすれば、許してもらえるだろう」
「どうして?」という言葉を使いたく
なることころをぐっと抑える。
「どうすれば」で話し始めると、子どもたちも
解決策を考えだすのです。
成功者の口癖を分析に、それを教育の場に
生かす。
サラリーマンの私だからできる教育法だと
自負しています。
「どうすれば」という解決のコトダマ。
あなたも教育の現場で使ってみては
いかがですか。