博報賞

活動タイトル

地域と共に創る学校づくり~小学校における主権者教育の視点を取り入れた課題探究型学習の取り組みを通して~

鹿島市立古枝小学校

日本文化・ふるさと共創教育|博報賞| キーワード:佐賀県
鹿島市立古枝小学校

活動内容

地域を学び、自ら発信することにより、次世代を担う児童を育てる

古枝小学校の校区は、自然豊かで、農業が盛んであり、伝統芸能が受け継がれ、学習環境として大変恵まれており、16年前から地域の特色を活かした体験学習を取り入れてきた。2019年から新たに主権者教育の視点を導入し、3年生から6年生までの総合的な学習の時間に、伝統芸能、歴史文化、自然環境等、地域に関わるテーマで、地域の方を講師に招き、各学年で児童の発想を大事にした課題探究型学習を展開している。
3年生では伝統芸能「面浮立」について学び、面を制作し、面浮立を合同運動会で披露したり、祐徳稲荷神社に奉納したりしている。4年生は未来を守る環境学習に取り組み、干潟の浄化実験や堆肥作り、地域への配布を行っている。5年生は古枝の恵みとして米作り体験学習をし、各種発表会で米作りに関する課題探究の発表を行った。6年生は地域貢献学習として、「伝統産業」「観光」「農業」「商業」の4つのテーマを設定探究し、地区のふれあい祭りで「未来の古枝」について発表した。自然災害の被害に際し、ホタルの里の復活にも取り組んでいる。
活動を通して、ふるさとに愛着と誇りをもち、よりよい社会の形成に積極的に関わろうとする児童の育成を実現している。

【写真】
面浮立を祐徳稲荷神社に奉納する3年生

鹿島市立古枝小学校の活動が、地元サガテレビの特別番組として2024年3月30日に放送されました。

(↑クリックいただくと、視聴ページへ進みます)

審査委員より

農業、自然、伝統芸能等の地域の学習材を活用した体験的な学習に、新たに主権者教育の視点を取り入れ、課題探究型学習として児童自身が問いを設定して、学習を計画・実行している。総合的な学習の時間に、地域に関わるテーマの下、各学年の児童が地域の人々に積極的に考えや思いを伝え、新しい学習の可能性が開かれている。成果は全国学力・学習状況調査の「人や社会の役に立つ人間になりたい」等の回答割合の上昇につながり、学力の向上をももたらした。地域を活かした新たな視点の授業づくりは、次の世代を担う児童、教師を育てるモデルケースと言える。

プロフィール

鹿島市立古枝小学校

【代表者】
廣田 弘一郎

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2019年

【団体所在地】
佐賀県鹿島市

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:約200名
○指導者:内部約15名、外部約30名
○協力者(ボランティア等):約40名
○開催ペース:3・4・5・6年生 総合的な学習の時間