博報賞

活動タイトル

「地域創造型」の学校を目指す「ふるさと大好き」岐阜小児童の発表・提案

岐阜市立岐阜小学校

日本文化・ふるさと共創教育|博報賞| キーワード:岐阜県
岐阜市立岐阜小学校

活動内容

社会科からの発展的な学習で得た学びやアイデアを発信し、より良い地域に

長良川のほとり約200mに位置する本校は、2008年に県内初のコミュニティ・スクールとして開校した。以来、総合的な学習の時間や社会科を中心に、地域の外部講師と共に伝統、防災、福祉、生き方などを、探究的に学ぶ「ふるさと学習」を展開。学年に応じて人、施設、長良川、産業など対象を広げ、他教科の学習も活かして掘り下げられた学びは、情報機器を活用して多方面に提案・発信されている。
防災学習では、4、5年生が「長良川の水害から命やくらしを守る」をテーマに、一人ひとりの防災行動計画「マイ・タイムライン」や、災害図上訓練用地図「DIGマップ」などを作成する。こうした学びを糧に、6年生が「自分たちも暮らしを守る活動がしたい」と地域に働きかけ、子ども会「防災キャンプ」を開始。2018年豪雨の際の避難行動や高学年企画・運営による防災活動へとつながった。さらに、市民の憩いと防災拠点としての「市役所跡地活用案」を市長に提案するなど、新機軸も打ち出している。
また、滞在型観光促進を目指し5年生が提唱した「長良川観光プラン」が、長良川温泉若女将会とのコラボ企画として進行するなど、提案やアイデアが地域社会を動かす原動力となることを経験。地域や大人を巻き込んだ学びが、自分ごととして地域社会に関わる姿勢を育んでいる。 

【写真】
防災行動計画「マイ・タイムライン」を考える授業

審査委員より

総合的な学習の時間「ふるさと学習」を中心に、コミュニティ・スクールの特長を活かして、地域の資源に学ぶ学習を積み重ねている。教科横断的な取り組みをし、特に社会科と連携させたことで、社会事象を「自分のこと」として捉え自ら行動する児童の姿につながっている。特に「長良川」について学ぶ中で児童が防災意識を高め、「防災キャンプ」を実現したり、「タイムライン」の作成によって新たな気づきを得たりし、地域の一員として主体的に考え発信している。児童がふるさとの良さをしっかりとらえ、行政にも提案をしようとする姿勢をもつことが、保護者や地域住民の意識に大きな影響をもたらし、ふるさと共創教育のモデルケースとなる取り組みである。

プロフィール

岐阜市立岐阜小学校

【代表者】
藤田 忠久

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2008年

【団体所在地】
岐阜県岐阜市

【HP】
https://gifu-city.schoolcms.net/gifu-e/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全校児童298名
○指導者数:内部約30名、外部約30名
○協力者数(ボランティア等):約60名
○開催ペースやクラス数:生活科(1~2年)4~5学級、総合的な学習(3~6年)8~9学級