活動内容
国語科を中心とした読書活動を土台に、児童の主体的な学びを育む
1992年に「子どもたちに豊かな読書体験を届けよう」と、保護者ボランティアによる「ごほんの会」を発足。3年後には全国に先駆けて図書館専任の学校司書も配置し、読書活動を土台としたことばの力の育成を行っている。
他学年がペアになり、お互いに読み聞かせを行う「交流読書」をはじめ、「読書郵便」、「読書貯金通帳」など活動は多岐にわたる。中でも休み時間などを利用して友だちや教師にはがきで本を紹介する「読書郵便」の活発なやりとりには、読書意欲の高まりがみられる。また、各学年で借りた本の数や書名、読書郵便、100冊借りるごとにもらえる「ごほうびしおり」などを綴る「読書貯金通帳」は、小学校での読書活動を振り返るものであり、「継続」が子どもの心とことばを育てる実践となっている。
2018年度からは、こうした読書活動を国語科の授業改善に応用する取り組みを開始。思考整理と短時間で書く力を育成する「コンパクト・ライティング」や、単元ごとに学習課題を設定して個々の問いの解決を目指す《私の問い》など、主体的な学びが実現されている。本校を機に、町内すべての小中学校に専任の学校司書が配置されるなど、地域の読書活動にも影響を与えている。
【写真】
考えをコンパクトに書いて意見を交流
審査委員より
「読書郵便」「読書貯金通帳」など、多彩な読書活動の取り組みの数々を通して、一人ひとりの子どもの読書力を育てる実践を学校ぐるみで展開してきた。国語科授業においても「学習課題の設定」を明確にしながら「私の問い」の追究を行わせるなど、読む行為の個人性と社会性をふまえ、一人ひとりが主体的に学ぶ動的過程をつくりだしている。
プロフィール
時津町立時津東小学校
【代表者】
本多 ひとみ
【役 職】
校長
【活動開始時期】
1992年
【団体所在地】
長崎県西彼杵郡時津町
【HP】
https://togitsu-higashi.edumap.jp/
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:620名 ○クラス数:23クラス ○指導者数:内部44名、外部6名 ○協力者(ボランティア等):10名