博報賞

活動タイトル

ふるさと大島 活性化プロジェクト

上越市立大島中学校

教育活性化部門|博報賞| キーワード:地域の魅力・情報を外部へ発信/ツール作成/ガイド少子高齢化/人口減少/地方創生新潟県
上越市立大島中学校

活動内容

生徒が想いを語り、大人が受け止め、地域と共に実現する

生徒数20名未満の大島中学校は、人口減少が進む地域にあり、社会性が育ちにくい実態があった。そこで、学校・地域の関係機関・行政が緊密に連携し、地域活性化をテーマに、多くの方と関わりながら学ぶ学習を開始した。
生徒たちは、石巻訪問や移住者の話を聞くなど、意識・発想の転換を図る講演会や体験学習、地域行事へ参加し、大島の自然の豊かさや恵みに気づき、ふるさとを元気にしたいという思いに至った。商工会やJA青年部など地域の方々をアドバイザーに迎え、大島の自然などを生かしたアイデアを相談。改善と修正を何度も重ね地域活性化プランを作成し、地域住民と行政関係者などへ臨機応変に対応しながら、パワーポイントを駆使して提案を行った。こうして実現したのが、ご当地丼事業の「ほたるの里の山菜ビビンバ丼」、「よんご(ゆうがお)提灯祭り」など3つのプロジェクトだ。
プランの作成・提案・実行の際、教師は前面に出ず、生徒同士、生徒と地域住民との関係づくりに努めた。地域が中学生を頼りにすることで、生徒は達成感や有用感を得て、意欲にもつながっている。また、この取り組み以降、人前で萎縮することや高校進学後の不登校もなくなり、将来の夢や目標を持つようにもなっている。

【写真】
地域の方へ山菜ビビンバ丼の提案

審査委員より

人口減少の続く小規模中学校において、生徒一人一人が卒業後も社会で活躍できる人材として成長できることを目指すと共に、地域との関わりを通して学ぶことが地域活性化にもつながることを期待した取り組みである。これからの日本の社会には、おそらく欠かすことのできない、一つのモデルケースとなる教育活動と考えることができる。地域の特色はもちろん、問題点をもストロングポイントに変え、教育活動に生かす発想の豊かさ、実行していく行動力の確かさがある。そうした逞しさが全国の中学校に広がることを期待したい。

プロフィール

新潟県上越市立大島中学校

【代表者】
岩片 嘉和

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2016年

【団体所在地】
新潟県上越市

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:18名 ○クラス数:3クラス ○指導者数:8名 ○アドバイザー等:10名