
活動内容
子どもの問いを起点にするSDGsの学習活動
ふるさとを大切にしながら、国際的な視野をもって行動できる子どもを育てるにはどうしたらよいか。地域の課題を自分ごととして捉え、自ら問い、調べ、発信し行動できるようになることを目指す学習活動「さいと学」を教育課程の柱に据えた実践である。
具体的には、まずSDGsについて学び、地域の文化や産業の課題を調べたうえで、子どもたちがそれぞれ探究テーマを設定して調査し、「マイアクション」を実施して、地域へと成果を発表する年間実施計画になっている。
活動を始めた当初は、子どもたちから「どうしてこの学習をするの?」と言う声も聞かれていた。しかし、教師たちが、単元の導入時に問いを設定し、子どもが課題を自分ごととして感じられるような仕掛けを準備するなど、丁寧に支援することを通じて、子どもたちは次第に「社会の一員として自分にもできることがある」と考えられるように成長していった。廃校問題を考えるプロジェクトなど、子どもにとって身近で切実なテーマに迫る探究活動が行われている。中には、体育着等のリサイクルをする「おさがりシステムの開発」や、「ストロー削減運動」など、次年度や他校に引き継がれる活動が出てきて、子どもの学習が具体的な波及効果を生んでいる。
【写真】
「卒業生のランドセル回収」プロジェクト
審査委員より
SDGsに関する学習活動は、ごみ拾いなど、面白くない・その場限りの表面的な活動になりやすい。しかし妻南小学校では、子どもが「自分ごと」と思える問いをもてるように、導入の段階で丁寧な支援が行われ、それによってリアルな情報収集、粘り強い探究や情報発信活動へと発展してきた。探究に値する「問い」を自分で立てることはあらゆる学習の土台であり、子どもの問いを起点にする教育課程の理念は秀逸である。発表シートには子どもたち自身が苦悩し、探究し、解決活動を探っていく道筋がよく表現されている。
プロフィール
西都市立妻南小学校
【代表者】
青山 勇一
【役 職】
校長
【活動開始時期】
2021年
【団体所在地】
宮崎県西都市
【HP】
https://cms.miyazaki-c.ed.jp/1502/
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体90名(内訳)小学生90名
○指導者:内部5名、外部1名
○協力者(ボランティア等):20名
○開催ペースやクラス数:6年生2~3クラスで毎年1年間




